「どれくらいのペースで通うのがおすすめですか？」という質問にお答えします。

横軸が時間軸で時間が経過するにつれて右に向かいます。
縦軸が体調軸で上へ行けば行くほど好調で下へ行くほど不調となります。
不調と好調の境界線が中央のラインとなります。
来院された方の体調が波線で表現されています。

一番左下、「初回」と書かれています。
体調はかなり不調で腰が痛かったり、肩が凝っていたり、頭が痛かったりという体の悩みを抱えて当院のインターホンを押される方がほとんどですので初めて当院にいらした時点での体調が「初回」地点だったとしましょう。
「初回」の施術を終えると施術前と比べると症状は改善し体調も良くなったように感じる方がほとんどです。
（ちなみに「施術」とは、はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師の国家資格を所持した者による鍼や灸やあん摩、マッサージ、指圧による治療のことを指す用語です。）
しかし良くなったと思っても、その状態が長く続くとは限りません。
さまざまな要因によって体調は少しずつ自分自身の気づかぬ間に落ちていくことは慢性的な症状であればあるほどあります。長期間かけて落ちていった体調は好調な状態になってもすぐに戻ることがしばしばありますし、「初回」の施術で「良くなった」と思っても「好調」というところまでは至らない場合も多々あります。
その理由は「不調な状態」が「今の自分の体調の当たり前の状態」と体が覚えているので好調な状態から不調な状態へと体が戻そうとするためです。いわゆる恒常性維持機能とかホメオスターシスと呼ばれる体が元々持っている機能によるものです。
ですので「２回目」のご来院は「初回」の施術から１週間以内にしていただいた方がより好調な状態を維持しやすくなります。「自分の体調の当たり前の状態」を「不調な状態」から「好調な状態」へと変えていくためにご来院いただく頻度を最初は詰めていただいた方が「好調な状態」を維持しやすくなるからです。
「２回目」の施術を「初回」の施術から１週間以内にしていただくと「好調な状態」を「初回」から「２回目」の施術の間の期間よりも長く維持できるようになることに気づかれると思います。
そして「２回目」からさらに１週間後に「３回目」の施術をすると今まで自分がどれたけ「不調」だったのか気づかれると思います。
「３回目」の施術から１週間〜２週間後に４回目の施術をします。
そこで「不調な状態」を脱して「好調」を維持する流れができ始めます。

「不調」を脱したら「好調」を維持できるようにするために体に「好調」なのが「当たり前」だと覚え込ませる必要があります。
では、「好調」とはどういう状態を言うのでしょうか？
当院では次の３つが良い状態を「好調」と定義しています。

１、睡眠 （すぐに眠れる ぐっすり眠れる 途中で目が覚めても気にせずまたすぐに眠れる 目覚めが良い）
２、お通じ（一日１回お通じがある お腹に症状がない お通じの心配がない）
３、食事（おいしく食べられる 食欲がある お腹が空く 胃腸の症状がない）

よく眠れて、お通じが良くて、おいしくご飯が食べられる、この３つが揃った状態を「好調」と言います。
この３つのどれかが良くないようであれば当院での施術をお勧めします。（もちろん好調でも定期検診などのチェック、気になる症状がある場合は医療機関での受診を最優先にして下さい）

上記の３つが良い状態をキープできるようにすることが体質改善期の目的です。
人にもよりますが、１回でキープできるようになる方もいらっしゃれば数回かかる方もいらっしゃいます。来院頻度は１週間〜２週間に１回の方が多いです。

睡眠、お通じ、食事が「好調」な状態が維持できるようになりましたら来院頻度が緩やかになります。
３週間〜４週間に１回のペースで通われる方が多いです。
「好調なのに通うのはなぜ？」と思われるかもしれません。
人間の体調はスマートフォンのバッテリーに似ているところがあります。
長年スマートフォンを使っていると、一晩充電してバッテリーの容量表示１００%になっていてもすぐに容量が減ってしまう状態になりますよね。
それは気づかぬ間に本来１００%のバッテリー最大容量が経年劣化により80%になってしまっている状態です。
人間の体調も同様で、「今日は絶好調！」と思っても実は睡眠不足だったり、お通じが数日なかったり、今朝はあまり食欲が湧かない、という状態だったりします。
自分では気づかぬ間に体調が下降していくのは致し方ないことです。
私たちの日常というのは実は非常に過酷なものであったりするわけですから。
そういう気づかぬ体調の下降線をあらかじめ想定して定期的にコンディションを整えておく、というのがこのコンディション維持期です。